介護業界が持つ課題にはさまざまなものがありますが、中でも深刻なものとして考えられているのが慢性的な人手不足でしょう。
高齢者の介護を行うにあたって満足な人員を確保できない環境が続いている現状では、介護職1人1人にかかる労働の負担が大きくなっています。
このため労働環境そのものも悪化している傾向があり、新しい人員を確保しても満足に教育することができなかったり、人員が定着しにくいという状況が続いている傾向が見受けられます。
また確保できている人員に関しても高齢化が進んできている点も課題の一つで、少子高齢化に伴う若年層の人員の確保の難しさも問題となっているのです。
ほかにも慢性的な人手不足による介護職の課題として、ストレスの解消や緩和をすることが難しくなってきている点も挙げられます。
労働環境が悪化して仕事に縛られる時間が増えている現状では、抱えるストレスをうまく解消することができないと悩んでいる介護職も多くあります。
それによってうつ病などの精神的な病気に陥ってしまうケースもあり、人手不足に拍車をかけているという悪循環を生み出しているのです。
しかし、この課題については全ての介護施設や介護職が持っているものではなく、地域格差が見受けられます。
また、同じ地域でも課題をクリアしているところも多くあるのです。
そのため、それらにも配慮しつつ、介護業界が抱える課題をどのようにクリアしていくのかを考えることが必要だと言えるでしょう。